シュタウフェンベルク 《P'log移転 作例 第一弾》

前記事に引き続き、シュタウフェンベルクを1/6スケールで再現した拙作もP'logであらためて紹介させて頂こうと思う。
HP【PEIPER's CUSTOM】上のコンテンツでは、DML(Dragon Models)から2004年6月にリリースされた第3降下猟兵師団“Erwin Stangenberg”のヘッドを、リペイントマイスターとして一世を風靡した米国のboot-25氏に塗装して頂いたものを使用していた。
現在のような“リアル・スカルプト&ペインティング”時流に1/6市場を引き込んだのはboot-25氏によるところが大である。
確かに、あの時期…それを促すように、DMLのヘッド・スカルプトが、それまでのオモチャ的なものからなかなかによくなった時期(一時的とも言えるが)と呼応していたということも一因ではあるとは思うが…
造形のみならず、それまでがベタ塗りに近いお粗末なペインティングだったこともあるのだが、彼の手により生まれ変わったヘッドたちは…まるで血の通った生身の肌かと見まごう程の質感のようにさえ思え、当時としてはかなり衝撃的であった。
某人形メーカーの謳い文句ではないが…彼が組み上げる作品たちは、お世辞にも良いとは言えない既製衣装を…ウェザリングなどを施しているとはいえ、そのままに近い状態で纏わせているにもかかわらず…そのヘッドに「命」が吹き…塗り?込まれるだけで、こうも全体的な印象が変わるものなのだということが…衣装に拘る当方にとっては驚きと感動以上にショックでさえあった。


トム・クルーズ主演の映画に合わせ、3R/DiDが(勿論、無版権による)便乗リリースをした”トム似”版ヘッドも合わせてごら頂こうと思う。
ご存知のように、現在の3R/DiDのヘッドはHotToysやEnterbayに並ぶようなレベルの高さを維持しており…
これら各社のヘッドは、マスプロ製品にもかかわらず、当時のboot-25氏の塗装以上の肌感をいともなく再現してしまっている。


これはヘッドのみを挿げ替えただけで、首から下は…肩章と鷲章を作成・変更した以外は制作当時のままである。(首上の制帽も…)

ただ今回…画像として見比べてみると…写真の撮り方・撮影条件ということもあるのだろうが…
若干、バーリンデン塗りの流れを汲む…“影”などの陰影・濃淡を強調して塗装されているboot-25氏のリペイント・ヘッドの方が全体的な雰囲気としてはシックリとくるようにも思える。
実際に間近で見て映える作風と、レンズを通し画像において映える作風のあり方の違いを実感するとともに、彼の手懸けたヘッドの魅力をあらためて再認識させられた。


素体はDRAGONのものをそのまま使用しているが、片手(左)だけではあるが…それも指二本を切断してはいるが…当時、造型的に気に入っていたSideshowToyのものに変更している。
またブーツはNewLine miniaturesのGerman Officer Riding Bootsを履かせている。

シュタウフェンベルク役をするにあたりトム・クルーズもなかなかに研究したそうで、本人に近い雰囲気を醸し出すような努力は窺われるが、以前にも書いたが…シュタウフェンベルク本人の写真を見るにつけ、やはり2004年10月10日に長い闘病生活に終止符を打ち、惜しまれつつ亡くなられた4代目“スーパーマン”…クリストファー・リーヴにこそ、このシュタウフェンベルク役を実演して頂きたかったものである。
最近では、ようやくHotToysからリーヴ版“スーパーマン”の超絶ヘッドがリリースされており…本来ならばコチラ↓を使いたいところではあるが、如何せん“髪型”が少々そぐわず…
されど、“超絶”が故に当方如きが手を加えるには忍びなく、今回は挿げ替えを断念した。
因みに、コレ↓はHotToysの初版(2011年)となる1978年版『スーパーマン』ヴァージョンではなく、今年(2013年)リリースされた『スーパーマンⅢ』における“悪人格”版のりーヴ・ヘッドで…‘78版の“善人格”との相反を強調するために目付き(瞳)を変えたり不精髭などの塗装が施されているということもあるが、単なるリペイント版というのではなく、造形・塗装とも前作よりも若干ヴァージョンアップされてのリメイクとなっている。

出来得れば、1982年製作の『MONSIGNOR(邦題:バチカンの嵐)』でのこのような↓りーヴ・ヘッドなどもリリースして頂けたらと思ってしまうのは欲張り過ぎというものであろうか…(^ ^;

【 Aktentasche 】

シュタウフェンベルクを制作するにあたり…やはり、爆弾を作戦会議室に持ち込むために持参した“鞄”も一応用意しなければということで…黒革製の“ダレスバッグ”風の鞄も制作した。
実際にはシュタウフェンベルクがどんなタイプの鞄を持っていたのかは分ってはいないが…
また映画等でも様々なタイプの鞄が用いられているようなので…
シュタウフェンベルクが手が不自由であったこともあり、片手でも簡単に開閉の出来るものの方が使い勝手が良くよかったのではなかったかという深読みと…個人的嗜好と独断と偏見によりダレスバッグ・タイプとしてみた。
※ダレスバッグ
1950年に来日した米国務長官のジョン・フォスター・ダレスが愛用していた「口金式鞄」を目にした銀座の老舗鞄屋『タニザワ』がこのタイプの鞄を 「ダレスバッグ」として売り出したのが名称の由来らしいが、一般には“ドクター・バッグ”または“フレーム・バッグ”と呼 ばれている。
因みに、「革」を「包」と書く「鞄」という漢字も、実はこの老舗の創設者の閃きによる産物とのことである。

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