2/22…ニャンニャンニャン♪の猫の日に相応しく…先ずは…
元祖“駅長猫”といわれる岡山県美咲町の旧 片上鉄道/吉ヶ原駅の“コトラ”くん…
福島県会津若松市の会津鉄道/芦ノ牧温泉駅の名誉駅長、猫の“ばす”ちゃん…
そして、和歌山県紀の川市の和歌山電鐵/貴志駅…三毛の“たま”ちゃん…
…など、各地で駅長猫に就任した(させられた?)猫ちゃんたちは皆、人気者で…
招き猫ぶりを発揮して経済効果をも生み…
まさに、借りたその“猫の手”は各地域を盛り上げるのにも一役買っている。
それだけに、皆…ちゃんと駅長帽を誂えてもらっているようで…
それも何気にちゃんと作ってあったりする。

たぶん、彼らの駅長帽は…スケール的には正確な縮小ではないかもしれないが…
おそらくは頭周囲20cm程とすれば…約1/3スケールということになろうか。
そんな、“ミニチュアの駅長帽”というキーワードを検索していたところ…
パンジャマらみー氏という方のブログに掲載されているこんな帽子↓がヒットした。

これは国鉄時代の駅長帽を1/2スケールで再現したモノのようで…
1972年(昭和47)の新橋~横浜間鉄道開通100年を記念して製作されたノベリティ・グッズではないかとのことである。
その際に…詳しいことはわかりかねるが…時代等の違う三点を含む…計四点セットの駅長帽として製作されたようだ。
まぁ、ココでいろいろ書くよりは直接↓よりパンジャマらみー氏のブログをご覧頂ければと思う。
アモーレ番長 男泣かせブログ因みに、ミニチュアまたはマスコット的な縮尺ヘッドギアは…
駅長帽に限らず、F1やGPレーサーなどのヘルメットなどもあるようだが…
それらは概ね1/2スケールが一般的だったりするようである。
まぁ、ちょうどインテリアとして飾っても…そぅ邪魔にもならず、見栄えもするスケールということになるのかもしれない。
やはり鍔付帽…制帽とくれば独軍モノを外すわけにはいかない!
…ということで、いろいろ検索をかけてみたところ…
戦時中、ミュンスター(Münster)にあった帽子職人ヨーセフ・グラノフスキー氏の工房が製作した1/2スケールの空軍将校制帽↓がヒットした。


キャプションには…当時、セールスマンがお得意様廻りをする際に携帯した商品サンプルとのことであるが…
1/2スケールの商品サンプルというのも、あまり意味をなさないような気もするので…
おそらくは、↑の国鉄駅長帽同様…グラノフスキー工房の技術力の高さをアピールする意図も含め…お得意様への贈答用もしくは店舗ディスプレイ用、またはインテリア用のマスコット制帽として製作したという方が妥当なようにも思われる。
↓も、やはりグラノフスキー製の…こちらは陸軍将官制帽である。
こちらもスケールが小さくなったこともあり、多少甘さは目立つものの帽章類などもそれなりに銀モール糸による手刺繍で施され、なかなかの出来である。
チンコードに関しては、空軍将校制帽よりも、陸軍将官制帽の方がしっかりとした出来の物が装着されている。



そういえば、国内…広島県呉市には精巧なミニチュア帽も製作してくれる“高田帽子店”という1913年(大正2)創業の帽子専門店がある。
その土地柄…戦前戦中は帝国海軍御用達…それも、山本五十六が中将時代に自ら来店したという由緒ある?店だそうで、現在は海上自衛隊の帽子なども作っている。
また、そうした経緯から呉の観光ルートの一つにもなっているようで…
その際のお土産品にもなっているのがミニチュア帽のようである。
実は、このお店には12年程前に実物独軍制帽の修理をお願いしたことがる。
その時は…記憶違いかもしれないが…確か、帝国海軍の士官用ミニチュア軍帽(紺)も商品化されていたのではなかったかと思うが…
(この写真のように…
士官用軍帽のサイズは2/3スケール?だったかもしれないが…)
現在は1/2スケール?ミニチュア帽は…おそらく、
帝国海軍水兵帽と、
海上自衛隊の制帽だけのようであるが…不確かな情報なので、購入希望の方は直接お問い合わせ頂きたい。
高田帽子店〒737-0046 広島県呉市中通1丁目-10
TEL:0823-21-5026
因みに、2008年(平成20)制作の
NHK広島開局80年ドラマ「帽子」で…
緒形拳演じる帽子職人・高山春平はこの高田帽子店のご主人がモチーフとなっており…
ドラマのなかでは“ミニチュア(水兵)帽”が重要な役割も果たしている。
<
2017年2月22日 追記 >

2014年3月末頃に、たまたまオークションに出品されていた↑のミニチュア海軍軍帽を入手。
ほとんど注目されることもなく、誰とも競わずに…なんと、たったの1,000円という破格の値段で落札をしたのだが…
この精巧な造りから、おそらく既記した高田帽子店製造の品ではないかと思っている。

軍帽前章も…金モール糸刺繍による葉冠は勿論、金属製のミニチュア錨、錨座円廊および桜花弁も手を抜くことなく造られていて素晴らしい。

手前の
(階級)襟章は、神風特別攻撃隊第五御盾隊の…当時の上官であった成瀬海軍中尉という人物から遺族に返還されたという品。
(死後昇級のため、元々の海軍中尉の襟章に桜章を追加とのこと)
こうした素晴らしい一品を目の当たりにすると、そろそろ制帽とはいかないまでも、(旧)野戦帽あたりでも作ってみようかという気分にはなってくる。
まぁ、いつになるかはわからないが…完成の暁には是非またココで紹介でもさせて頂こうかと思っている。
【 Hinzufügen 】
ミニチュア制帽ということで…画像フォルダを漁っていたら…手前味噌で恐縮だが…
2003年『カスタムのすすめ』で“フィギュアカスタマイザー列伝”として採り上げて頂いた際の撮影画像↓が…やはり1/6スケールでは帽子単品だと思った以上に小さく…これだけで飾っておくとゴミに紛れてなくしそうである。
まぁ、やはりこのサイズはフィギュアに被せてナンボといった観は否めないかもしれない。